フール・オン・ザ・ヒル〜ポピュラー・ギター名曲集/ジョン・ウィリアムス | ソロギターお薦めCD・DVD | ソロギターレクチャー
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フール・オン・ザ・ヒル〜ポピュラー・ギター名曲集/ジョン・ウィリアムス

”キング・オヴ・ギター”と言われている名手の名曲集

曲目
1. フール・オン・ザ・ヒル(レノン,マッカートニー/武満徹編)
2. ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア(レノン,マッカートニー/武満徹編)
3. 星の世界(コンバース/武満徹編)
4. 失われた恋(コスマ/武満徹編)
5. サマータイム(ガーシュウィン/武満徹編)
6. サンバースト(ヨーク)
7. カタリ・カタリ(つれない恋)(カルディッロ)
8. スカボロー・フェア
9. ウェイリー・ウェイリー/シェナンドー
10. アルハンブラ宮殿の思い出(タレガ)
11. 「さくら」変奏曲(横尾幸弘)
12. 調子のよいかじや(ヘンデル)
13. 愛のあいさつ(エルガー)
14. ロンドンの街々(マックテル)
15. ホーランド・パーク(クレア)
16. ブルームズベリの部屋(ウィルソン)
17. 霧の一日(ガーシュウィン)
18. それは私がロンドンっ子だから(グレッグ)

その昔、ギターのジョン・ウィリアムスさんとスターウォーズでおなじみの作曲家のジョン・ウィリアムスさんは同一人物だと想っていた時期がありました。

ですから、ギターのジョン・ウィリアムスさんは作曲が主でギターはそんなに弾かないと勝手に思っていました。ところがどっこい!全く違いまして、ジョン・ウィリアムスさんはいわゆる名手。「キング・オヴ・ギター」と言われています。

ジョン・ウィリアムスさんはあのギターの神様セゴビアさんに従事して、若い時期にスタンダードなレパートリーは制覇していたようです。そしてその技術はセゴビアさん曰く「彼の指には神が宿っているようだ」と・・・。

ギター音楽自体にも多くの実績があり、またそのような活動もしています。

有名なところでは、アンドリュー・ヨークさんの名曲サンバーストを世界に広めたのがジョン・ウィリアムスさん。また日本の名曲、横尾幸弘さんの編曲さくら変奏曲を世界に広めたのもこの人。

単なるギタリストと言うことだけに留まらす、ギター音楽の発展にも寄与しています。

そんな意味で、この作品は完全なソロギター作品ではなくて、オーヴァーダビングでギターデュオにしたり、その他パーカッションやストリングスを入れていて、ギター音楽として気軽に聴くことができます。

また取り上げている曲もビートルズや民謡、ガーシュインなどクラシックの枠を超えた作品になっていますので、音楽好きの方も楽しんで聴くことが出来る作品ですね。それでもサンバーストアルハンブラ宮殿の思い出などクラシックを学ぶわたしたちにとっては、参考になることはたくさんあります。

この曲はマスターしたい

2曲目「ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア

この曲は言わずと知れたビートルズの名曲。そしてアレンジはこれまた言わずと知れた武満徹さん。ギターのための12の歌からの選曲です。ここでのジョン・ウィリアムスさんの演奏はとても良いです。もともとアレンジが素晴らしいのですが、朗々と歌っています。ギターが歌うって言う感覚が伝わってきます。

5曲目「サマー・タイム

この曲も言わずと知れたジャズの名曲、ガーシュインさんの名曲です。そしてアレンジは同じく武満徹さん。この曲もギターのための12の歌からの選曲です。ここでの演奏も名演で特に低音でメロディを弾く部分は、そのメロディと高音のバックのバランスが絶妙です。なかなかバランスを取るのは難しいんですよね。

6曲目「サンバースト

この曲に関しては、ジョン・ウィリアムスさんは元祖と言っても良いですね。ですから演奏も成熟している感じがします。中間のハンマリングの連続部分は難しいのですが、実に綺麗に音を奏でています。特に低音の綺麗な響きを含めた全体のバランスや表情のつけたかなど、参考にしたいところはたくさんあります。出来るかどうかは別ですけれど・・・。

11曲目「アルハンブラ宮殿の思い出

もう説明不要の名曲です。トレモロの粒が揃っていて見事です。一瞬機械的な正確さを感じてしまいます。ほとんど乱れていないんですね。ただ少々残念なのは、繰り返しの部分をしていない短いバージョンなんです。このあたりは全体の作品のコンセプトから短くしたのだと想われます。個人的にはフルバージョンで聴きたかった!

12曲目「さくら変奏曲

この微妙なさくらと言う和の雰囲気を上手く演奏しているのですが・・・。ジョン・ウィリアムスさんはオーストラリア生まれでその後ロンドンで学びました。8,9曲目がイングランド民謡で10曲目がアメリカ民謡を演奏しています。そのプレイと比べると・・・。しっくり来ているのはやっぱり西洋の曲と言う感じがするのですが・・・。

14曲目「愛のあいさつ
この曲はオーバーダビングです。この曲はジョン・ウィリアムスさんのアレンジです。左右にギターを振り分けて録音されているのですが、メロディの掛け合いになっている部分など、凝ったアレンジで、もしデュオをする機会があったら演奏してみたい曲です。見事なアレンジだと思います。

18曲目「霧の一日

この曲はガーシュインさんの曲。ここではウッドベースでのランニングやヴァイブ、そしてホーンなどスイングジャズになっています。基本的に単音での演奏なんですが、ギターと言うことを離れて、イージーリスニング的に楽しめる一曲です。



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