ヴァチュオーゾ／ジョー・パス

ヴァチュオーゾ／ジョー・パス

ジョー・パスさんは言わずと知れたジャズギタリストです。ジャズギターのソロのひとつの形を作ったのがジョー・パスさんで、その代表アルバムがこのヴァチュオーゾです。

有名なジャズのスタンダードナンバーをギター一本で歌い上げています。何と言っても、これは一人とは想えない様な演奏と本当に即興演奏かと思ってしまうようなアレンジが聴き所。

ジョー・パスさんはコードとメロディだけわかればどんな形でも演奏が出来て、また何時間でも演奏が出来ると言っています。つまり最低限のコード進行だけで即興でソロギター曲にしてしまうのです。まさに神業。まさにジャズ。

そうジャズはこの即興が醍醐味なんです。アドリブとかインプロビゼーションと言うものです。だから同じ曲をやっても毎回違うアレンジになります。ソロギターの理想とする形のひとつといえると思います。

このアルバムで使用しているギターはフルアコースティックギターですが、それをギターアンプに通さずマイクで拾っています。ですから独特の音色になっています。お世辞にもいい音とは思えないのですが・・・。

テンポの揺るぎが無いのもジョー・パスさんの特徴です。インテンポでは、まるでメトロノームを使用しているかのようなタイム感です。

この曲はマスターしたい

1曲目・ナイト・アンド・デイ

この曲をはじめて聴いたときの衝撃は忘れません。最初はゆっくりスタートしますがインテンポになってからの「スイング」感はものすごいです。本当にひとりで弾いているのかと思うほどに、ベース音や和音のバランスが絶妙です。弾ききることが出来れば本当に拍手喝采です。

5曲目・ハウ・ハイ・ザ・ムーン

単音の早いパッセージが続く曲です。しかもテンポが速い。さらにジャズの美味しいフレーズが満載です。1曲目のナイト・アンド・デイとは対照的に、あまり和音的なフレーズはでてきませんが、所々に出てくるコード奏法やベース音の挿入の仕方が大変参考にります。