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おぼろ月夜

ソロギター用に童謡『おぼろ月夜』をアレンジしました

難易度:★★☆☆☆☆
作曲:岡野貞一 作詞:高野辰之
大正3年、教科書「尋常小学校唱歌 第六学年用」に掲載された文部省唱歌。戦後、作詞者が明らかになったが、その生家の長野県長峰地区の風景を歌ったと言われています。
(引用:西東社・こころの名曲集より・敬称略)

>>>ギタータブ譜はこちらからご覧ください。

アレンジのポイント

もとのキー・コードが「D」で、その他には「A」と「G」(一部「A7」)といういたってシンプルな曲です。ですから、今回はオール「D」にして、常にベース音として「D(レ)」が鳴っているというアレンジにしました。

またそれをより効果的にするために、6弦を通常のチューニングである「E(ミ)」から「D(レ)」に変えて、変則チューニングでアレンジしています。

これは俗称「ドローン」などと言って、雰囲気的には少しオリエンタルというか・・・。そのベース音の上に和風の親しみやすいメロディをオクターブ+1音という構成で奏でています。

ですから少しエキゾチックというか、ダークなムードが漂っている春・・・という感じになりました。

演奏のポイント

メロディは、オクターブ奏法に基本的に3度の音を加えて奏でます。そしてところどころで6弦の「D」と5弦の「A」を「どろーん!」という感じで入れています。

ほとんどこのパターンで進んでいきますが、サビの部分では若干対旋律を中音で入れて動きをだしています。

テンポはだいたい70くらいですが、雰囲気的にはほぼフリーテンポでOKです。細かいニュアンスは感性にお任せしますが、一応私の演奏で雰囲気を掴んでみてください。

メロディの弾き方は、微妙にずらして弾きます。感覚的には低い音から高い音へ時間差攻撃で弾く感じでしょうか。そうするとエコーが掛かったようなエフェクトを演出することができます。さらに単純なメロディに曲全体として広がりを加える効果があります。

5小節めの和音は3弦のみ弾きません。一本指でのストロークでも良いのですが、この場合は4本の指を使用して弾きます。その場合のコツは6弦と5弦は親指で弾くと言うことです。そうすると、いかにも「どろーん!」とした感じになりますね。

10小節めは左手のストレッチです。押さえつつも左手の薬指を動かして対旋律を奏でていきます。さらにベース音をしっかりと延ばしておくことで、多少ストレッチがきつく音が途切れても、ベース音が全体をカバーしてくれます。

ソロ・ギターの場合に、「D」というコードは実にリーズナブルなコードで、今回のように6弦を「D」にチューニングをすることで、それをペダル・トーン的に使用して、いろいろなメロディを乗せることができます。また、メロディは明るい「D」であっても、少し暗い「Dm」であっても自在に変えていくことができるのも特徴です。

これは、6弦の「D」がベース音で、5弦の「A」がコード「D」の5度の音になるからです。コード「D」と「Dm」の違いは3度の音、つまり「F(ファ)」が♯しているかしていないか・・・。

ですから、6弦と5弦を「ドローン!」と鳴らして、上に「F(ファ)」が♯しているメロディ(スケール)を弾くと、曲は明るいメジャーになり、「F(ファ)」が♯していないメロディ(スケール)を弾くと、あっという間にマイナーな暗い曲になるわけです。

ソロ・ギターを弾く上で、とってもリーズナブルなコードが「D」ということですね。

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