1955年12月25日生まれ。日本のクラシックギター奏者。大阪府生まれ。
(ウィキペディアフリー百科事典より引用)
■福田進一・超個人的なその魅力
はじめて福田進一さんの演奏を聴いたのは、CD・ギタリスト伝説・ジミ・ヘンドリックス賛歌でした。 当時はまだクラシックギターにはあまり興味が無く、どちらかと言うと曲目の中にある、 ジャズ、ジミヘンドリックス、ラルフ・タウナー、ジャンゴ・ラインハルトと言う言葉が盛り込まれた曲目に興味があったんですね。でも結構普通のクラシックギター作品だったのであまり聴いていませんでした。ある日、渡辺香津美さんとのデュオDVD・禁じられた遊びを買いました。当然、渡辺香津美さんがお目当てだったのですが、
その中での福田進一さんのプレイが強烈な印象で、それから良く聞くようになったと言う訳です。当然前後してクラシックギターにものめり込んで行くようになりました。
福田進一さんの魅力は、パリ国際ギターコンクール優勝をはじめとした実績に裏打ちされたテクニックでしょうか。 そしてそれを表現する力と言いますか・・・。弾いている時の表情なんかも感情移入をかなりされているので、それがプレイにそのまま出ているのだと想います。本当にギターが好きなんだなっていつも観ていて想います。
それから、渡辺香津美さんをはじめとした違うジャンルや楽器奏者との競演や19世紀に創られたギターでの演奏活動、後進への指導、アレンジ力など単なるクラシックギター奏者と言うだけではないスケール感が福田進一さんの好きな部分です。またそれが演奏に表れていると想うのですが・・・。
禁じられた遊び

■福田進一・超個人的なこの1曲
夢 作品53の1(ナポレオン・コスト)(アルバム/19世紀ギターデビュー・収録)
ナポレオン・コストと言う作曲家は25のエチュードで知られています。クラシックギターの楽曲の場合はなかなか演奏の優越ってつけ難いですよね。 まだ修行中の身のわたしにとってはなおさら奏者による違いがわかりずらいのです。 この演奏は1840年前後に製作されたラコートと言うギターを使用しています。その為に、 強烈な個性が出ていると想うのです。もちろんギターの種類だけで個性が出ているわけではありませんが・・・。 コストの作品の中ではロマン派的な色彩の強い曲なんですが、そのギターの音色とともにロマンティックな演奏です。 抜群の表現力と言いましょうか。聴いていると結構引き込まれてしまうんですよね。不思議なんですが・・・。 他のギタリストの演奏と比較したことはありませんが、この福田進一さんの演奏が一番だと想います。超個人的な感覚なんですが・・・。
19世紀ギター デビュー! ![]() |
このCDは全編1840年前後に製作されたラコートと言う銘器を使用しています。また収録曲もその当時の作曲家の作品を取り上げています。 この時代の作曲家の意図を十分に表現する為の方法と言うことですね。それがピッタリはまっています。さらに右手の爪を短くしてギターに合わせたり、 作曲家によって弦の質を換えたりと、その表現へのこだわりを感じることができます。 演奏はもちろん素晴らしい!19世紀にどっぷりつかって演奏している感じが良くでています。 でもギターの音はやっぱり古い感じはしますね。決して良い音とは想わないのですが、なんとも言えない味があります。 福田進一さんだからこそ出る味だと想います。 |
■福田進一・超個人的な3枚おろし
シャコンヌ~福田進一プレイズ・バッハ
バッハのシャコンヌはクラシックを奏でる方にとっては一度は弾いてみたい曲です。ギター観が変わると良く言われています。福田進一さんもこの曲には想い入れが深いようです。パリ国際ギターコンクールでの楽曲がこの曲だったそうです。 そんなシャコンヌをはじめにバッハのギター曲を福田進一さんが奏でているのがこのCDです。 演奏としては文句のつけ様のない演奏です。またこだわりもかなりで、例えば全て暗譜でライブ的に演奏したり、 音の響きに落ち着きさを出すためにA=439Hzと少し低めの音で演奏していたり・・・。 またシャコンヌはセゴビアさんやナルシソ・イエペスさんのアレンジが著名ですが、ここでは福田進一さんがアレンジをしています。 これがかなり良いんです!
ところで、余談なんですが、ジャケット写真、カッコいいと想いませんか?
Voyage~旅~

これはアルバムのタイトルそのままに「旅」をテーマにした作品です。福田進一さんのCDの基本は有名曲の羅列の様な作品ではなくて、 必ずその作品のテーマをしっかりと決めると言うことだそうです。このアルバムも旅の雰囲気が良く出ていると想うのですが・・・。
特に1曲目のVoyage〜旅〜と言う曲はベルギーの作曲家・ボリス・ガケールさんが福田進一さんのために書き下ろしたオリジナルです。 この曲がカッコいいんですよね。とても爽やかな感じでまさに中南米の風を感じて旅をしているような爽快感がある曲です。 でも、結構速いパッセージが続いているし、ハーモニクスや特殊な奏法もあったり、 またコードのヴォイシングが結構複雑だったりと、かなり難しい曲だと想います。
全体を通して聴いて見ても、 肩の凝らない、気軽な感じで聴くことが出来るアルバムですね。
ギタリスト伝説〜ジミ・ヘンドリックス賛歌

ジミ・ヘンドリックス賛歌と言ってもストラトキャスターで音を歪ませているのではなくて、 ジャズ,ロック,ボサ・ノヴァ系の伝説のギタリストによる作品,あるいは彼らに捧げられた作品を集めた企画。 この企画のアイデアは福田進一さんご本人と言うことです。
曲目に登場するアーティストも、バーデン・パウエル、ウェスモンゴメリー、ピンクフロイド、ジャンゴ・ラインハルト、 ジミ・ヘンドリックス、ラルフ・タウナーなど。 福田進一さんのルーツがポピュラー音楽にあるということがこの選曲からも良く解ります。その為に視野が広く、 それが演奏に表れているのですね。
特にクラシックギタリストには無いような、ビート感とグルーヴ感はすごいと想いました。 特にこのアルバムはそんな一面を見ることが出来ます。超個人的に一番好きな部分は、 8曲目のスア・コーザop.52"ウェスモンゴメリーの思い出に"という曲で、 最後の部分をウェスモンゴメリーさんのように親指だけでオクターブ奏法をしているところ。 クラシックギタリストとしては冒険なのでしょうが、この部分のみ多少、ジャズ暦の長いわたしの方が上手い!といつもニヤけてしまします。 本当にささやかですが・・・。
★ついでにもう一枚追加・・・・
スーパーベスト

■超個人的なあとがき

また、下の写真は現代ギター社が雑誌の付録としてつけた、福田進一さんデビュー20周年のCDです。も

ギターソロのための わが心の演歌 (い)の巻