第11話・・・初めてのバンドは結構たいへんだったのです | |
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中学を卒業してしばらく経ったある日
同級会の話がありました。
そこで、何か一芸をしなければならないと言うことになりました。
そんな話をしている内に
バンドで演奏をしよう!と言うことになったのです。何故か・・・。
しかもその打ち合わせをした彼の話だと
ドラムとベースは同級生で補えると・・・。
これはまさにラッキーで念願のバンドが出来る!と喜んだことを覚えています。
とりあえず一夜限りの同級生バンドをやることになったのです。
まさに一気にメンバーが揃いました。
残念ながらキーボードはいなかったのですけれど・・・。
それでも機材は一応揃っていると言う幸運。
練習場所はメンバーの自宅が使えると言う幸運。
同級生なので全く知らない人たちではないと言う幸運。
まさにラッキーだったのです・・・ここまでは・・・。
さっそく音あわとを曲決めをする為に集まりました。
お互いの楽器を持ち寄ってですので
当然ちょっと弾いて見ると言うことになったわけですが・・・。
何と!
二人はほとんどビギナーだったのです。
冷静に考えて見たら中学時代に彼らが楽器をやっていると言う話は
聴いたことが無かったっけ・・・。
高校からはじめたのでは仕方がないかと・・・。
私は、何を想ったかフュージョン系の結構難しい曲を候補に持っていったのですが
それは闇に消しました・・・。
それでもある意味、同級会とは言ってもライブ日程は決まっていますので
曲を決めて練習に入りました。
曲目はあまり覚えていないのですが
チャ−さんの闘牛士。この曲は結構ヒットしましたね。わたしは好きな曲です。
ギターソロもまとまっていて良いですね。
クリエイションのスピニングトーホールド。この曲はご存知プロレスのファンクス
のテーマ。プロレスも結構好きです。私・・・。
そして何故かドリフターズのひげダンスの曲・・・。
この曲はティディー・ペンダグラスの「Do me」と言う曲を
当時のドリフの音楽を担当していた、たかしまあきひこさんがアレンジしたもの。
あと何曲かあったと想いますが・・・。
ところがいざあわせて見るとバラバラ・・・。
おまけに、いきなりご近所から「うるさい!」との苦情・・・。
「これで演奏できるのかしらん?」
と言う感じでしたが、当日までになんとなく仕上げました。
当日のことはほとんど覚えていません。
記憶から消し去りたい潜在意識が働いているのでしょうか・・・。
覚えていることと言えば・・・。
「オレ、裏方やる!」と機材の知識が全く無いのにアンプのヴォリュームを
フルにしてハウリングを起こしひんしゅくをかった友人。
あまりのノイズだったのか、耳をふさいでいた女子。
異常に盛り上がり、踊り、コップを倒して割った友人。
そして、中学時代良く私とリッチーブラックモア談義をしていた
「『ホウジョウー!』という訳のわからない掛け声とともに地獄づきをするT君」に
「何だ、あの演奏は!」と笑いながら地獄づきをされたこと・・・。
くらいでしょうか・・・。
あと、ドリフターズのひげのダンスで
会場全体が異常に盛り上がったことでしょうか・・・。
また、演奏が一応終わった時にメンバーのひとりが
「今度はライヴやりますので、よろしくゥ!」と叫んだので
「つ・・・続けるの・・・?」
って感じで、力が抜けたことでしょうか・・・。
でも結局それは一夜限りで終わりでした。
このバンドで
経験の差がメンバー間である場合に、全体の満足を得るのは
特にアマチュアバンドでは難しいと言うことを学びました。
これはメリットでしたね。
それからは孤独な自宅ギターマンを続けていましたが
ある日意外な転機が訪れたのでした。
小学校時代からの同級生である
「なぜか几帳面な歩き方のN君」と自転車置き場で話していた時のことです。
クラスが違っていたので久しぶりだったのですが、
その時に「なぜか几帳面な歩き方のN君」が
「オレ、今ベースやっているんだ。渡辺健って知ってる?」
「わたなべ?・・・渡辺・・・健?・・・プリズムだ!」
私は当時カシオペアを中心に聴いていましたがもちろんカシオペアとともに
日本のフュージョンシーンの中心に居たプリズムを知らないわけがありませんでした。
しかし、「なぜか几帳面な歩き方のN君」は高校に入学した時に確か
ウルリッヒロートの白いストラトって言ってなかったっけ・・・。
私のギターに恐れをなして、ギターをやめたか!
と想ったかどうか解りませんが・・・。
実際はお兄さんがベースをやっているのでその影響でした。
プリズムが好きなベーシストとカシオペアの好きなギタリスト。
バンド結成へ流れていくのはごく自然な流れ・・・。
偶然にもお互いにフュージョンを志すと言う共通の方向だったことがわかって
小学校時代からの二人の夢は、ある意味で叶うことになったのです。
こうなれば、さっそくメンバー探しです。
とりあえずのターゲットはドラマーです。
そして私にとって2つ目のバンド結成になるのです・・・。
・・・・・・・・・・。
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