ここまでのお話でコードをエリアと言う捕らえ方をするとその構成音がわかると言うことはご理解いただけたと想います。
ここでは全体のまとめと、ご注意、
更にはこのエリアの考え方が使えないコードのお話をしたいと想います。
@ C |
D | |
B(♭5) | ||
A m |
C 7 |
「ベース音」=「基準音」(またはルート)及び
基本の3つの音を表します。(この3つの和音をトライアドと言いましたね。)
3つの音は「ルート、3度、5度」です。
エリアA
3つの音の「3度」が♭する場合に「m」と記入されます。
このエリアには「m」以外の記号が記入されることはありません。
エリアB
3つの音の「5度」が♭または♯する場合に記入します。
エリアC
3つの音に更に1音加えた4つの和音にする場合にその音を記入します。
ただし、「7度」の音の場合だけ、「7」と記入されていたら♭させて
それと区別する意味で変化させない場合は「maj7」と記入する。
ここには「7」「maj7」以外では「6」があリます。
それ以外は基本的に無いと想ってください。
エリアD
更に加えた音を記入します。このエリアの音を「テンションノート」といいましたね。
「テンションノート」は通常オクターブ上の度で表記します。
ここでテンションノートについてのご注意ですが
どんな音を入れてもよいのでしょうか?
答えはOKです。・・・しかし音楽的にはNGです。
つまりフリージャズのようにある意味なんでもありの場合は、
弾いている人や聴いている人が良いと感じることが出来れば良いのです。
しかし音楽的にはむちゃくちゃな響きになってしまいますね。きっと・・・。
この話はかなり専門的になってきます。
ですからここは機械的に覚えてしましましょう。
テンションノートは
「♭9、9、♯9、11、♯11、♭13、13、」
の7種です。どんなコードの時にどのテンションノートが使えるのかと言うことは
ここでは説明しません。この章ではあくまでもコードの構成音理解すると言うことに
とどめておきたいと想います。
最後にエリアの考え方が使えない、例外のコードの説明をさせていただきます。
何事にも例外があるのです・・・。
Caug
これは「オーギュメント」と読みます。「C(♯5)」と同じ構成音です。これなら判りますね。つまり5度の音を♯すると言うことです。
「ド・ミ・ソ♯」
となります。
表記の違い
「aug」を「+」と書く場合があります。
Ex. 「Caug」=「C+」
Cdim
これは「デミニッシュ」と読みます。「C(♭5)」と同じ構成音です。つまり
5度の音を♭させます。
「ド・ミ・ソ♭」
となります。
上の2つのコードはそれぞれに7度の音を加えた
「Caug7」「Cdim7」
と言うコードもあります。
C(onD)
このコードを分数コードと言います。実は現在の、特にポピュラー音楽では必須のコードです。
これは通常の「C」というコードのルート音を「D」にすると言うことです。
言い換えれば
分母のルート音に分子としてコードを乗せる
と言うことです。
この場合は分母が「onD」の部分。ですから構成音は
「レ・ミ・ソ」
となります。
ここに「C」の構成音である「ド」を入れてももちろん良いです。
表記の違い
「on」を使わずに本当の分数のように書く場合があります。
Ex.「C(onD)」=「C/D」
以上ですが、ご理解できましたでしょうか?
不明点がありましたらメールをいただければ、わたしのつたない知識でお答えできる部分はご返事させていただきます。
これが理解できると今度はその構成音を
実際のギターの指板上に置き換えることができれば、もうコードブックは必要なくなってきますね。またこの基本がギターの指板上で置き換えることが出来るようになると、ジャズのアドリブにかかわるスケールなどもはるかに判りやすくなります。
またクラシックギターにおいても指板上の音がわかりますので、ただ形として弾くのではなく音楽として弾くことが出来るのです。
もちろん目的のソロギターを弾くことに置いても
コードネームとメロディだけの楽譜があれば簡単に出来ますね。
出来そうですね・・・。
出来るような気がしませんか・・・・?
以上第2楽章は終了です。お疲れ様でした。
(参考:jazz Life 98年3月号別冊 JAZZ GUITAR 1998でギタリストの広瀬眞之さんのコード理論の解説を自流に理解してご紹介させていただきました。)
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