たった4小節に魅せられてしまったのです。6つの弦に魅せられて

ギターの響き
『ギターの道と言うものは遠くて険しい・・・とも言えるがしかしひとたび奏でれば、優しく、楽しいものです・・・。』
これはギタリスト・渡辺香津美さんの言葉。このサイトは、その遠くて険しいギター道を進む為のご参考にしていただければ・・・と言う想いから創ったソロギターを中心とした”ギター好き”のサイトです。

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6つの弦に魅せられて

第2話・・・たった4小節に魅せられてしまったのです
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フォーク少年だったわたしに衝撃の出会いがありました。
それは、映画「猿の惑星」
チャールトン・ヘストンが演じた「テイラー」が
朽果てた「自由の女神」を見たときのように・・・。
または、映画「ターミネ-ター2」
「リンダ・ハミルトン」が演じた「サラコナー」が
ターミネ-ターに再び会ったときのように・・・。
まさに衝撃的でした。
小学校5年生だったと想います。

当時、小学校の教室にはオルガンがいつも置いてありました。
女の子達は、それなりに曲を弾いたりしていましたけれど
男の子たちは、でたらめに弾いてみたり
訳のわからない替え歌を弾いてみたり・・・。
ある日の休み時間にいつものようにオルガンをいじくっていたとき
友人の「なぜか几帳面な歩き方のN君」が
なにやら良くわからないメロディを弾き始めたのです。
バロック風。でも流れるようなメロディ。
歌謡曲でもなく、気品漂うようなメロディ・・・。
彼もオルガンが弾けるわけではなかったので
人差し指一本で・・・。しかもたった4小節くらい・・。
でもそのメロディはすごく心を打ちました。

それは、「ディープパープル」「紫の炎」と言う曲の
「ジョンロード」のオルガンソロのなかの後半部分の
しかも左手で弾いているパート、4小節のみでした。
さっそく「なぜか几帳面な歩き方のN君」に指使いを伝授してもらって
弾いてみました。
「う〜ん。バロック!」
などと叫びつつも、いったいこの曲の全体像はどうなっているのか?
いったいどんな曲なんだ?
知りたくなるのが人間です。
さっそく「なぜか几帳面な歩き方のN君」にカセットテープを
借りる約束をしたのでした。
実は、これがこの後のギター人生を決めていく大きな出会いになったのです。


「なぜか几帳面な歩き方のN君」に
さっそく「ディープパープル」のカセットテープを借りました。
ところが・・・。「紫の炎」が入っていない!
そう、「なぜか几帳面な歩き方のN君」は
なぜか「紫の炎」が入っていない「24カラット」と言う
アルバムを渡してくれたのでした。
しかし、その中でのギタープレーは驚愕で
それが「リッチーブラックモア」との出会いでした。
この「24カラット」と言うアルバムはいわゆる「ベスト盤」で
「ディープパープル」の黄金の第2期のものです。
缶コーヒーのCMにも使用されている「ブラックナイト」が収録されています。
「紫の炎」が入っていないことにショックを受けつつも
聞き始めると・・・・。
まさに驚愕!興奮!
特にB面(当時はレコード。A面、B面があったんでよね・・。)の1曲目。
「スピードキング」。
なんて「スピード」で「キング」なんだ!
狂乱のまま、その日は眠れませんでした。

それから「ディープパープル」のアルバムを聞きまくりました。
もちろん「紫の炎」も「メイド・イン・ヨーロッパ」でのライヴバージョンで
初めて全曲聞きました。
全員のフリーなリフのあと「リッチ-ブラックモア」のショートソロから
「ロックン、ロール」と渋い「デヴィッドカバーデル」の一言からカウント。
そしてお馴染みのギターリフへと・・・。
素晴らしい演奏の後怒涛のエンディングへ・・・・。
・・・・・・・?。
あの「なぜか几帳面な歩き方のN君」に伝授してもらったメロディあったっけ?
そして2回目。やっぱりあったっけ?
そうあのメロディは「ジョンロード」のソロのカウンターメロディ。
聞き取れなかったんですね。
右手が八分音符の連続でバロック風に弾いているので
その影に隠れていたのです。
もっとこのメロディが大々的に使われていると想っていた私は
少々ショックを受けたのですが
それでも大満足でした。
余談ですがこの「メイド・イン・ヨーロッパ」はLPレコードを借りて
自分でカセットテープにダビングしたのですが
「リッチ-ブラックモア」のイントロのショートソロの部分で
実は針が飛んでいて、短くなったまま録音されていたのです。
この針飛びが実に見事につながっていて
最近までこの針飛びしたものが正規のヴァージョンだと想っていました。
本当の正規なヴァージョンを聞いたときには
違った意味で新鮮でした。
LPレコードの針飛び・・・。なんか懐かしい。

そしていよいよ「リッチ-ブラックモア」のプレイに
チャレンジしていくこととなりました。
・・・・・・・・。

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