やっとエレキを買ったのです。6つの弦に魅せられて

ギターの響き
『ギターの道と言うものは遠くて険しい・・・とも言えるがしかしひとたび奏でれば、優しく、楽しいものです・・・。』
これはギタリスト・渡辺香津美さんの言葉。このサイトは、その遠くて険しいギター道を進む為のご参考にしていただければ・・・と言う想いから創ったソロギターを中心とした”ギター好き”のサイトです。

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6つの弦に魅せられて

第7話・・・・やっとエレキを買ったのです
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「おれってロックだぜ!」という毎日の生活でしたが
エレキギターはなかなか買えませんでした
あのクラッシックギターでロックは許されないだろうと想いつつも
今のように簡単にエレキギターが子供に許される時代でも
無かったように想います。もちろん
「エレキなんて不良だ!」と言われていた時代よりは
かなりあとですけれど・・・・。

初めてエレキギターを弾いたのは、友人の
「『ホウジョウー!』という訳のわからない掛け声とともに地獄づきをするT君」
と一緒に彼の友人の家へ行った時でした。
中学2年だったと想います。
メーカーは忘れましたが「レスポール」タイプのギターをもっていて
歪系のエフェクターをかけて「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のリフを
弾いた記憶があります。
そうなると自分の楽器がますます欲しくなってくるのが人間です。
まずは親に切り出すための作戦を立てました。

作戦とは言っても
ここはストレートに伝えるのが子供らしくてよいのではないか
と言う子供らしくない発想で行くことにしました。
よく雑誌の広告に出ているエレキギターセットの切抜きを
そっとポケットに忍ばせてタイミングを計って取り出し
「これ買っていいよね?」と言う予定でしたが
まあこういうときはなかなかタイミングがつかめないもので
なかなか言い出せなかったのです。
まあ少々金額的に援助を求めようというところもありましたので
なおさらです。

居間のコタツに入ってTVを両親と見ながら
ポケットの中では切り抜きを握り締めて・・・・。
結局、見たくもない時代劇を最後まで見てしまって
今夜はお開きにしましょう。というところで切り出しました・・・。
極度の緊張状態でよくその後は覚えていませんが
程なくして父とともに近くの楽器屋さんへ
エレキギターを買いに行くことになりました。
確か父が
「そんな雑誌に載っている「へんてこりん」なのはやめとけ!」
というようなことを言ったような記憶がありその結果が
楽器屋さんと言うことになったのだと想います。

楽器屋さんへ行ってギターを選ぶことになったのですが
2つ選択がありました。
「レスポール」にするか「ストラト」にするかです。
もちろん「ギブソン」にするか「フェンダー」にするかではなく
予算の都合上国産の無名品でしたが・・・。
父がどういう訳か「赤のレスポール」をしきりに薦めていたのです。
ひょっとして隠れ「ジミーペイジ」ファン?
などと想ったかどうかわかりませんが
やはりわたしは「リッチ-党」。
黒の「ストラト」を買いました。
メーカーはなぜか「ウチヤマ」。国産メーカーで全くの無名メーカー。
そう言えば、小学校の帰り道に小さな「ギター工房」があったのを想い出しました。
すでにそこは倒産?していて空家になっていました。
入り口が開いていたのか、忍び込んだのか定かではありませんが
友人の「なぜか几帳面な歩き方のN君」と忍び込んで
ギターの創りかけの廃材をあさったものです。
この会社が確か・・・「ウチヤマ製作所?」だった・・。
そうです、確かなことはわかりませんが
この黒いストラト「ウチヤマ」とは出会うべくして出合った・・・。かも?
もちろん小型のアンプも一緒に。当然小型アンプでは
歪は無理だったのでコンパクトエフェクターのディストーションも一緒に・・。

自分の部屋でいよいよエレキギターを弾く時がきました。
バック・トウ・ザ・フューチャー」で「マイケルJフォックス」が演じる
「マーティー」が「クリストファーロイド」の演じる「ドク」の家に行って
超巨大なアンプにシールドを差し込んで弾き始めるような・・。
そんな感じでゆっくりとシールドを差し込み・・・・そして・・。
あのリフ・・・。そう「紫の炎」を弾きました!
そうこれこそ
「なんてスピードでキングなんだ!」
そんな雄叫びもあったかもしれません。

今までのクラッシックギターでの特訓があった為かどうかはわかりませんが
今まで以上に華麗に弾けた。・・・・と想いました。
それでも多少苦労したのはクラッシックギターでは正確に出来なかった
チョーキングでした。
それとやや大きめなヴィヴラート。
しかしそれもエレキギターに慣れるにしたがって
克服していきました。

エレキギターを手にしてますます「おれってロックだぜ!」という
生活になっていったのですが
「おれってロックだぜ!」を「おれってロック・・ック・・ク・・。」
と言わしめる衝撃の出会いが待っているとは
想ってもいませんでした。
初めて会ったときは感じなかった感覚が
時間とともにじっくりと効いてくると言う漢方薬のような・・・。
まさに麻薬的な「魔性のギタリスト」との出会いだったのです。
・・・・・・・・。

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