ベース音を動かす方法 その1
ソロギターレクチャー【第3楽章・Track16】
まず、「うみ」の譜面を見てください。
ここでいきなりベース音を動かす方法のうち、もっともポピュラーで効果の高い方法をお話いたします。
それは…コード音が変わる直前にそのコード音の半音下の音をベース音として入れると言うものです。
これはあまり多様するとやや陳腐になりやすいのですが、それでも、最も効果的で、安定感のあるベース音の動かし方になります。実際のベーシストの演奏の中でも最も良く使われるラインのひとつでもありますね。
具体的にはどう言ったことになるかと言いますと、これが実に簡単です。
例えば2小節目のコードが「G」から「C」に変わるところで、1小節目の終わりの所に変わるコード「C」の半音下の音である「B」の音を入れるということです。
簡単ですよね。
譜面の2小節から、3小節目の場合は、3小節目の「G」に対してその半音下の「F♯(G♭)」を2小節目の終わりに入れる。
譜面の3小節から、4小節目の場合は、4小節目の「D」に対してその半音下の「C♯(D♭)」を3小節目の終わりに入れる。
解りますでしょうか。
これだけでも格段に楽曲のクオリティーが上がります。より、かっこよく、またより音楽的に聴こえるはず・・・です。
この方法で全て行ってみるとこの様になります。
ここで少し解りずらいのは、最後の7小節目から8小節目。7小節目の最後の一拍が「D7」と言うコードになっています。
しかし、次の8小節目の「G」に向かって半音下の「F♯(G♭)」を入れています。これは「D7」のコードを「D7/F♯」と言うコードに変えているのです。
このように元のコードを変えてしまうことをリハーモナイズと言います。この方法については次章以降で詳しくお話します。
この「D7/F♯」と言うコードは一般に分数コードと呼ばれていて、最近の特にポピュラー音楽では必須のコードになります。簡単に言うと「D7」のコードのベース音である「D」の音を「F♯」に変えると言うコードです。まあ、ここでは単純にそうなんだ、と思ってください。
次のTrackではベース音のリズムを変えてみます。