第5楽章をはじめましょう
ソロギターレクチャー【第5楽章・Track26】
このソロギターレクチャーでは、今まで童謡「うみ」を題材にいろいろとお話をさせていただきました。ここで、最終的なまとめとしてわたしのアレンジした「うみ」について、どのような考え方でアレンジしたのかを細かくご説明していきたいと思います。
その前に、ひとつの曲をアレンジしてソロギター曲として弾く場合にしておかなければいけないことがあります。
まず一番最初にすることはその曲のメロディとコード進行を十分に把握することです。
その為にはコードを弾きながらご自分で歌って見るのが一番良いと思います。歌うと言ってもラララ・・・で歌っても良いので、頭の中でメロディとコードの流れをしっかりと感じておくことが大切です。
次に、その曲をどのようなイメージでアレンジして弾くのかということを考えます。
ソロギターですので、リズムも含めて、考えてみれば全くの自由なんですね。この「うみ」の場合は、3/4拍子ですのでワルツ風にしたり、もっと跳ねたビートにしたり、またジャズ風にしたりと・・・様々に考えられます。ここは自由に、感性豊かに考えたいものです。
実際の作業としては、わたしの場合は結構即興的にポロポロと弾きつつ段々と形になっていくと言うパターンが多いです。何回も弾いていいるうちに「ここはこうしよう!」とか「ここはもっといい響きのコードはないかな?」とか・・・考えつつ固めていきます。
そうは言っても、最初に決めたイメージが一番大切で、そのイメージに沿った形で考えていくわけです。
でも、どのようにアレンジしても、本当は全くの自由なんです。アバンギャルド感じでも、メロディーがどこへ行ったのやら?という感じでも原曲の姿をとどめていない形でも・・・。
それがソロギターの一番楽しくて、面白いところなんですが、難しいところでもあるわけです。
まあ、極端なお話になりましたけれど、実際は聴く人がいるわけですのである程度は相手に伝わるようにしないといけませんね。ですから、少なからずきちんとしたアレンジを創っておくことは特にわたしたちアマチュアのレベルでは必要です。ものすごい即興演奏が出来るはずも無いのですから・・・。
もうひとつ、人前で弾くと言うことを考えた時に、演奏を間違ってしまっても大丈夫です。と言うのは自分のアレンジですから。
もし止まってしまっても、違う音を弾いてしまっても…それは自分のアレンジなんですから・・・。
こう考えると結構人前で弾いても気が楽ではないですか?
ちょっと余談でしたね。
それでは実際にどのように考えてアレンジしていったのかを次のTrackで話していきます。