サビからエンディングにコードを入れます
ソロギターレクチャー【第6楽章・Track33】
それではサビの部分をみてみます。
9、10小節目です。このようにしてみました。
最初のDの部分は、メロディが高音になります。ルート(ベース)が「レ」になりますので解放弦が使用できます。この場合も4弦の解放弦を使用してルート(ベース音)を出しています。
問題は次ぎのGの部分ですが、ここでは低い音の「ソ」、つまり6弦の3フレットを使用することが出来ません。理由は簡単ですね、メロディが1弦の9フレットになるからです。
このような場合でも、まずは解放弦が使用できないか考えてみます。「ソ」の音の解放弦は3弦の解放弦になります。音が高いのですが、このような優しい感じの曲の場合は、このような部分を入れてもそれなりに雰囲気が良くなります。弾いてみて違和感が無ければOKですね。
次ぎは11、12小節目です。
最初のBmはストレッチコードになります。さらに次ぎのGの部分は先ほどと同じ考え方で、3弦の解放でルート(ベース音)を出しています。
次ぎはEmですが、メロディが「ミ」ですので、1弦の解放を使用します。ここはEmと言うコードの構成から左手が不要です。少し左手を休めると言う感じでしょうか。でもすぐ次ぎのことを考えます。休みつつ次ぎのA7の部分へ左手を移動して行くわけです。
次ぎは14、15小節目です。
最初の部分はA7なんですが、ここでは次ぎの1弦の5フレットを3回弾くと言うメロディを考えてこのポジションになります。
さらに次ぎのDの部分ですが、メロディは1弦の14フレットの「ファ♯」です。まずはルート(ベース音)の考え方ですが、ここでも解放弦の音が使用できます。先ほどと同じ考え方ですね。
そして、このポジションでのコードDを考えるのですが・・・。弾いてみていただければお解かりだと思います・・・。丁度、ローコードのDを同じ形になります。つまりオクターブ音が上がったということです。12フレットでギターは一巡しますので、12フレットをナットの部分と考えると・・・お解かりですね。
さらに次ぎのGは先ほどと同じ考え方で解放弦を使用します。次ぎのDも今まで出てきた形でメロディと和音を鳴らすことができます。
そしてエンディングです。
メロディが元の音の高さに戻ってきますので、ここではローコードが使用出来ます。このあたりの押さえ方は今までと同じ考え方ですのでお解かりですね・・・。
と言うわけで、まずはメロディにコードをつけてみました。通して演奏するとこんな感じになります。
ポイントを少々まとめて見ますと・・・。
コードを入れる場所は、小節の頭とコードの変わるところ。
まずはローコードを弾いてみて、メロディがトップに来ていないか
または少し指を動かすことによって
そのローコードのポジションでメロディを奏でることが出来るか考えます。
ローコードで難しい場合は、同じようにハイポジションでコードを弾いてみて
メロディがトップに来ないか考えてみます。
さらに、それでも難しい場合は、解放弦の音が使用できないか考えてみます。
と言う感じになります。
あくまでもこの曲の場合と言うことですので・・・。メロディやコードの複雑な曲の場合は、この考え方だけでは当然弾けないので、それはまた追ってお話したいと思います。でも、これは基本的な考え方になりますので覚えてください。
コードをいろいろ弾いてみて、メロディがトップになる押さえ方を探す。
と言うのがソロギターのアレンジの基本です。
ここまではお解かりでしょうか?
・・・・・・・・・・
この単純なアレンジでも、一応人に聴いてもらっても十分ですね。かえってこのような優雅に歌う曲はシンプルなアレンジの方が良かったりもしますので・・・。
次ぎのTrackでは、これを元にいろいろな装飾をいれたりして、さらにアレンジをしていきます。